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化粧品OEMの成功例化粧品OEMのメリットや
成功のための秘訣を解説

  1. 2024.8.26

化粧品OEMを活用すれば、社内リソースを割かずにオリジナル化粧品の製造が可能なほか、個人でも化粧品を作ることができます。開発・製造技術を持つOEMメーカーと、企画力や販売力、そしてこだわりを持った企業や個人が協力すれば、これまでにないヒット商品が生まれるかもしれません。しかし本当に化粧品OEMは成功するのか、疑問に感じている方もいるはずです。

本記事では化粧品OEMを考えている方に向けて、化粧品OEMの成功事例を紹介します。またなぜ化粧品OEMの成功が難しいといわれるのか、成功のためには何に取り組むべきかについても詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

化粧品OEMとは

化粧品のOEMとは自社ブランドの製品を、製造を専門とするメーカーに委託すること、または委託された製品を製造することを指します。OEMは化粧品に限らず、食品や家電、自動車など幅広い分野で行われています。

OEMには大きく分けて2種類の形式があります。

  1. 委託企業側で商品の企画設計などを行いOEMメーカーに製造だけを委託する
  2. OEMメーカーが企画・設計段階から請け負い、委託企業が自社ブランド名で販売する

このうち②はODMと呼ばれる形式ですが、OEMメーカーでも企画の内容について相談できたり、設計(化粧品なら処方)を請け負ってくれたりする場合もあり、その違いを厳密に線引きするのは難しいケースもあります。

どのような目的で化粧品を作りたいと考えているのか、どれくらいのサポートを必要としているのかを明確にし、それにあったOEMメーカーを選ぶことが成功への一歩となるでしょう。

OEMのメリット

化粧品販売を成功に導く、OEMのメリットを紹介します。

自社リソースを使わずコストを抑えて新製品が作れる

化粧品OEMを利用すれば、既に化粧品を販売している企業でも自社リソース以上の開発や製造を実現できます。特に市場が成長しているまたは停滞している場合、現状を維持しながらさらなる発展を狙うためには多くのリソースやコストが必要になります。このタイミングで新商品の開発・製造にエネルギーを割くのは難しい場合もあるでしょう。化粧品OEMならOEMメーカーのリソースを活用し、コストを抑えて新製品開発・販売につなげることができます。

コア業務に専念できる

「新たに化粧品販売に参入したくても、当然コア業務はなおざりにできない」と悩み、新事業に踏み込めないことはあるはずです。化粧品OEMなら製造が一任できるだけでなく、化粧品の企画・コンセプトの決定からサポートを受けられる場合もあるため、コア業務に専念しながら新規事業を進められるというメリットがあります。

ノウハウのない個人でもオリジナル化粧品を作れる

化粧品OEMは個人で化粧品ブランドを作りたいと考えている方にとっても、メリットのある方法です。例えば美容系インフルエンサーが自分の化粧品ブランドを作り、販売したいと考えた場合、化粧品OEMなら開発や製造に関する知識や設備を持っていなくても、自分の希望を反映した理想の化粧品を作ることができます。ノウハウがなくても化粧品の製造ができる点は、化粧品OEMのメリットです。

小ロットから製造できる

化粧品販売という新規事業を小さな規模から始めたい企業や、個人で化粧品ブランドを作りたい場合、小ロットから製造したいと考えることもあるでしょう。化粧品OEMメーカーによっては100本程度の小ロットから製造可能なため、大きな在庫を抱えるリスクを低減できるメリットがあります。適切な規模で製造、・販売を行うことは、OEMを成功させるためにも大切なポイントです。

化粧品OEMの成功例

化粧品OEMの成功例をいくつか紹介します。

事例1. 新規参入のオンライン化粧品ショップの場合

インナーネットの普及によりオンラインショッピングが定着したことで、自社ECまたは大手ECサイトを活用して化粧品販売を手掛ける企業が増えました。これを受けて他社との差別化が図れる化粧品の製造が必要と考え、化粧品OEMを行った事例です。

オンライン販売で差別化できる化粧品を作りたい新規開発したOEM商品:高濃度プラセンタを配合したアンチエイジング効果のある美容液

OEMメーカーの提案により、高いエイジングケア効果が期待できる成分が豊富なプラセンタエキスを使用。ターゲットとなる40~60代向けに、信頼感をイメージさせる上品なパッケージデザインを採用したことも功を奏したのか、売上を伸ばすことに成功しました。

「アンチエイジング」に焦点を当て、1本でシミやシワ、ハリなどのケアができる美容液を製造したこと、手に取って確認できないオンラインショッピングにおいて容器デザインにもこだわった点が、当初の目的である差別化と成功につながったと考えられます。

事例2. 個人で経営する美容サロンの場合

個人で美容サロンを経営しリピート客が増えてきたものの、さらなる売上増や顧客満足度向上のために新たな施策を考えるようになりました。その一つとして、サロンのサービスに合ったオリジナル化粧品を提供したいと考えた事例です。

オリジナル化粧品を提供したいが、製造設備や知識がない新規開発したOEM商品:サロンでも自宅でも使用できるフェイシャルマスク

サロンで使用する高品質なマスクを製造。エステサービスで利用するだけでなく、自宅でも利用できるよう店販することにしました。自宅でもマスクを使用することで、より肌効果を実感、維持しやすくなります。結果として忙しくてなかなかサロンに通えないお客さまにも喜ばれるなど顧客満足度が向上し、売上もアップしました。

OEMにより個人では難しかった化粧品の製造が実現できました。顧客のニーズに寄り添った高品質なマスクを取り入れ、さらに販売も行ったことが成功につながったと考えられます。

事例3. インフルエンサーとして活動する個人の場合

美容系インフルエンサーとなると数多くの化粧品に触れ、さまざまな知識を保有していることから、インフルエンサーがおすすめする化粧品を使いたいと考えるファンは多くいます。同時にインフルエンサー自身が化粧品を作るなら、ぜひ使いたいを考える方も少なくありません。こうしたファンのニーズをかなえるためにOEMを利用した事例です。

自身がプロデュースするメイクアイテムを作りたい新規開発したOEM商品:インフルエンサー自身のこだわりを詰め込んだ、メイクライン

インフルエンサーのこだわりを詰め込んだ、化粧下地、ファンデーション、パウダー、グロスリップを製造。OEMメーカーが相談に乗りながら、配合する成分や仕上がり、使用感などを決めていきました。多くの試作品製造を経て、納得の製品が完成。製作の過程をSNSで報告し続けたことで、大きな売上につながりました。

インフルエンサー自身がこだわりを詰め込みOEMメーカーがそれを実現したこと、SNSを活用して宣伝し続けたことなどが成功の要因といえます。

化粧品OEMを成功させるのが難しいといわれるのはなぜ?

化粧品OEMは「製造設備がない」「化粧品の詳しい開発知識がない」「開発リソースが足りない」といった企業や個人にとって、頼りになる仕組みといえます。しかし化粧品OEMを利用したからといって必ずしも成功するとは限りません。

経済産業省と日本化粧品工業連合会が産学官共同で策定した「化粧品産業ビジョン」の資料によると、工場原価が25%なのに対し、マーケティングと販促費が合わせて45%を占めるという化粧品メーカー特有のコスト構造が示されています。化粧品はイメージに左右されやすい傾向があり、「広告のモデルさんのようになりたい」といった視覚的イメージや、キャッチコピーなどによって売上が大きく変わってしまうのです。

化粧品OEMの成功には明確な製品イメージやコンセプトを持つことと、「どのように宣伝して周知するか」が、大きな鍵を握っているといえるでしょう。

化粧品OEMを成功させるために押さえておきたい大切なポイント

化粧品OEMを成功させるにはマーケティングや販促だけでなく、押さえておくべき大切なポイントが他にもあります。

マーケット・競合などの調査を十分に行う

始めて化粧品販売に参入する場合もそうでない場合も、世の中でどのような化粧品が必要とされているかを知ることは重要です。同時に同業他社の製品を広くリサーチしておくことも必要です。なぜその商品が売れているのか、どういった基準で選ばれているのかなど、ユーザーの根本にある購買理由を探れば、これから開発を考えている化粧品の方向性やコンセプトを決めやすくなります。

ターゲットを絞り込む

開発・製造したいと考えている化粧品をどのような顧客層に購入してもらいたいか、ターゲットを絞り込んでおくのも化粧品OEMを成功させるポイントになります。化粧品は年代によっても必要なアイテムが異なります。例えば20代ではニキビや小鼻の黒ずみ、乾燥などで悩む方が多い傾向ですが、40代となるとシミやシワ、たるみなどに悩む方が増えてきます。

このように悩みが変われば必要とする化粧品も変わってくるため、年代別、肌悩み別など細かくターゲットを絞り込み、ターゲットのニーズをかなえる製品を作ることが成功のポイントになるでしょう。

販売チャネルの選択と確保

ターゲットや戦略を考えたら、それに合ったチャネルを検討しましょう。ターゲットによって購入場所の傾向も変わってくるため、販売チャネルの選択は化粧品OEM成功のために重要なポイントです。

高価格・高機能の化粧品となると店頭でカウンセリングを受け、試してから購入したいと考える方が多いでしょう。一方で低価格帯ではドラッグストアやバラエティショップ、ECサイトなどから「気軽に買って試してみる」という選択をする方も増えてきます。

どのチャネルでどのように購入してもらうかを検討しておくことは、ニーズに合った化粧品の提供につながります。「製品の質」「手軽さ」「見た目」「話題性」など、どのようなアプローチで購入につなげるか、マーケティングのヒントにもなるでしょう。

他社と差別化を図るために独自性を出す

化粧品は既にさまざまな企業、個人から数多くの製品が販売されています。そこへ新たに参入するとなると、必然的に他社と差別化するための独自性が欠かせません。「独自の原料」「産地や製法へのこだわり」「防腐剤フリー」「無添加」「意外な使い方」「低価格で高機能」など、特長となるポイントは多数あります。マーケットや競合他社のリサーチとあわせて、これから作る化粧品にどのような特長を持たせ差別化を図るか十分に検討することが大切です。

デザインやネーミング

見た目の印象を左右するデザインや、目を引きやすいネーミングも化粧品OEMを成功させるために必要な要素です。OEMとは別の話にはなりますが、デザインのかわいらしさからいわゆる「パケ買い」で人気を集めた製品や、「皮脂崩れ防止」など効果をそのまま商品名にしたことでロングセラーとなった製品もあります。インパクトのあるデザインやネーミングは、OEM成功のためにも欠かせないポイントの一つといえるでしょう。

相談しやすいOEMメーカーを選ぶ

化粧品OEMによって自分たちが考えた化粧品の製品化を実現したいなら、相談しやすいOEMメーカーを選択することも重要です。自社が作りたい製品、または配合したい成分などに強みを持っているOEMメーカーなら話も早く進みやすく、スピーディーに開発できる可能性があります。自社で考えたコンセプトや企画に、専門的な視点からのアドバイスも欲しいと考えるなら、製造だけでなく、企画から相談に乗ってくれるメーカーを選ぶのがおすすめです。

化粧品OEMで成功を目指すならカリテスラボへご相談ください

化粧品販売はターゲットを絞り込んで独自性の高い製品を作り、広くマーケティングしていくことが重要な業種です。化粧品OEMを活用し、高い技術で製品を作りつつ製造コストを抑えてマーケティングや販促に予算をかければ、ビジネスの成功も望めるでしょう。

カリテスラボは20年以上かけて築いてきたプラセンタ抽出技術により、高品質な馬プラセンタ原料の製造、販売を行う企業です。化粧品OEMの相談も受け付けており、企画やコンセプト段階からご相談いただくことも可能です。オリジナルの化粧品、カリテスラボ独自の高機能高品質プラセンタを配合した化粧品など、さまざまな化粧品の製造にご協力させていただきます。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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